進化への序章
今日はCHILDREN OF BODOMが2004年にリリースしたミニ・アルバムを紹介します!!
最高傑作と名高い4thアルバム『Hate Crew Deathroll』を最後に、セカンド・ギタリストのアレクザンダー・クオファラがツアーに疲れたという理由で脱退します。後任に迎えられたのは’80年代にフィンランドで人気のあったスラッシュ・バンド、STONEの元メンバーであるローペ・ラトヴァラ。ちなみに彼はアレキシのもう一つのバンド、SINERGYでもギター・コンビを組んでいたことがあります。
新曲とカヴァーがそれぞれ2曲、加えて映像パートにはPVとミニドラマ収録という、非常に密度の濃い内容になっています。
レビュー
CHILDREN OF BODOM『Trashed, Lost & Strungout』(2004年)
(1)Trashed, Lost & Strungout
(2)Knuckleduster
(3)Bed Of Nails (ALICE COOPER cover)
(4)She Is Beautiful (ANDREW W.K. cover)
-ENHANCED PART-
(5)Trashed, Lost & Strungout(PV)
(6)Trashed, Lost In Helsinki - CHILDREN OF BODOM's Night Out
Produced by Anssi Kippo
Alexi Laiho(vo/g)
Rope Latvala(g)
Henkka Blacksmith(b)
Jaska Raatikainen(ds)
Janne Wirman(key)
満足度:84%
まるでSLAYERのようなみたいな強靭で鋭いギター・リフで始まるタイトル曲「Trashed, Lost & Strungout」は、モダンなヘヴィネスさを持ち合わせたファスト・チューンで、リフ自体は意外とキャッチーな名曲。ギターとキーボードの絡みもしっかりあります!
(2)「Knuckleduster」はミドル・チューン。モダンでヘヴィネスな曲を作るために試行錯誤しているのが伺えます。シンガロング・パートもありますが、彼らの曲としては普通の出来で印象も薄いですね。この成果が完全に花開くのはこの後に出した5th『Are You Dead Yet?』になります。
壮麗なキーボードで幕を開ける(3)「Bed Of Nails」はアリス・クーパーのカヴァーです。ダーティーでキャッチーなハード・ロックに仕上げています。が、ラストではブラストビート全開!
(4)「She Is Beautiful」はパーティー・ロックン・ロール野郎、アンドリューW.K.のカヴァー。意外な選曲に「おおっ!」となったものです。
続いてエンハンスト(映像)・パートを紹介します。
まずは、「Trashed, Lost & Strungout」のクールなPV。
そして「Trashed, Lost In Helsinki - CHILDREN OF BODOM's Night Out」というタイトルがつけられたミニドラマ。ある日、メンバーがスタジオに行くと、楽器が全て盗まれていた・・・というところから始まるフィクション仕立てのストーリー。バンドに対してレコード会社は金を渡し、ヒットを狙えるシングルをレコーディングするようにと要請するのですが・・・。金が手に入るとバンドは伝説のボドム湖へ出掛けては雪の上で大ハシャギしたり、ヘルシンキの街に遊びに繰り出します。バーでもスタジオでもアルコールを浴びるように飲んではどんちゃん騒ぎのメンバー。果たしてレコーディングは出来るのか!? 面白いです! しかし、バンドも消滅し、アレキシが亡くなった今となっては涙なしには観られない・・・!