死神の帰還
今日はCHILDREN OF BODOMの8thアルバムを紹介します！
凍てついた湖（きっと、故郷のボドム湖だと勝手に思ってる）に佇む死神。
良く見ると、水の中にたくさんの人が横たわっている！！
寒々としたジャケットが実に素晴らしいのです。
そして、このアートワークがアルバム全体のサウンドを物語っていると言っても過言ではありません。北欧メロディック・デス・メタルの息吹を感じる傑作の登場です！
レビュー
CHILDREN OF BODOM『Halo Of Blood』（2013年）
（1）Waste Of Skin
（2）Halo Of Blood
（3）Scream For Silence
（4）Transference
（5）Bodom Blue Moon (The Second Coming)
（6）Your Days Are Numbered
（7）Dead Man’s Hand On You
（8）Damaged Beyond Repair
（9）All Twisted
（10）One Bottle And A Knee Deep
-bonus-
（11）Crazy Nights (LOUDNESS cover)
（12）Sleeping In My Car (ROXETTE cover)
Produced by Mikko Karmila、CHILDREN OF BODOM ＆ Peter Tägtgren
Alexi Laiho（vo/g）
Roope Latvala（g）
Henkka Blacksmith（b）
Jaska Raatikainen（ds）
Janne Wirman（key）
満足度：９２％
近年の彼らはアグレッシヴさやブルータリティを増す一方、曲によってはその完成度が追いついていなかったり、COBの魅力が活かされていなかったり、ちょっとアメリカナイズされ過ぎた印象がありました。しかし、このアルバムは久々に傑作です。私は一聴して気にりました。グイグイと引き込まれて行きます。5th以降のモダン・ヘヴィネスも取り入れつつ、北欧らしいメロディもフィーチュアしています。どの曲にもフックがあって強力です！ あと、誤解を恐れずに言えばとてもキャッチー。アレキシの流麗なギター・ソロとヤンネによる煌びやかなシンセの絡みも素晴らしいですね。
（1）「Waste Of Skin」の冒頭からお馴染みのCOB節（アレキシ節）とも言えるフレーズやオーケストラ・ヒットが乱舞して、ファンは安心してそのサウンドに身を委ねることが出来ます。アルバム・タイトル曲（2）「Halo Of Blood」はトレモロ・リフとブラストビートが炸裂する、北欧ブラック・メタルの装いで実にクール！（3）「Scream For Silence」は叙情的で民謡風なメロディが印象的なミッド・チューン。その後も煽情的なメロディやスリリングな曲展開が聴かれ、2ndや3rdの頃を思いださせることも。スローチューン（7）「Dead Man’s Hand On You」がもたらす慟哭の世界も感動的で、この叙情性はまさに北欧のバンドならではのものでしょう。
アレキシ自身、このアルバムを 「Pure Nordic Metal」（純粋な北欧メタル） とコメントしていました。曲作りは冬のフィンランドで行われたそうですが、それもアルバムを聴けば納得ですよね。
以前からアレキシは、
「どこに居ようが、どんな気候だろうが曲作りには関係ない」
という発言をしてきましたが、本作に関わるインタヴューでは、
「不思議なことにやはり気候は影響するみたいだ」
と語っていたのが今でも印象に残っています。
やっぱ、関係するんじゃねーかっ・・・てね（笑）
ボーナス・トラックについて。
（11）「Crazy Nights」は我が国が世界に誇るLOUDNESSのカヴァー。サビのコーラス部分の“MZA” が “COB” に替えられているのが面白いですね。オリジナルにはないキーボード・ソロが入っている点もユニーク。
（12）「Sleeping In My Car」はROXETTE（スウェーデンの男女のポップ・デュオ）のカヴァーで、ANNIHILATORのジェフ・ウォーターズがギター・ソロを弾いています。
「Waste Of Skin」
イントロからC.O.B節炸裂でガッツポーズ！！
「Halo Of Blood」
吹雪の中で死神が襲ってくるようなイメージ！！
「Transference」
冷たいキーボードサウンドと哀メロがたまらないミッドチューン。
