遺作
今日届いた。
アレキシ・ライホの遺作となる、BODOM AFTER MIDNIGHTのデビューEPが。
私は日本限定Tシャツがついたやつを予約購入。
こうやってCDとTシャツを手に取ると色々と感慨深いものが込み上げてくる。
MVが収録されたDVDが付いてくるのは日本盤のみらしい。
解説は伊藤政則氏。
セーソク氏がイメージするアレキシは常に笑顔だとのこと。
アレキシは本当に笑顔の似合う青年だったとも書かれており、氏の解説を読みながらまた悲しい気持ちになってしまった。
レビュー
BODOM AFTER MIDNIGHT『Paint The Sky With Blood』(2021年)
CD
(1)Paint The Sky With Blood
(2)Payback's A Bitch
(3)Where Dead Angels Lie
DVD
「Paint The Sky With Blood」MV
Produced by Joonas Parkkonen & BODOM AFTER MIDNIGHT
Alexi Laiho(vo/g)
Daniel Freyberg(g)
Mitja Toivonen(b)
Waltteri Väyrynen(ds)
-guest musician-
Vili Itapelto(key)
昨年末に亡くなったアレキシ・ライホがCHILDREN OF BODOM解散後に結成した、このバンドは聴けばすぐに分かりますが、まさにC.O.B.<直系>のサウンド。
タイトル・トラックである「Paint The Sky With Blood」は往年のC.O.B.にブラックメタルっぽさをブレンドした感じ。荒れ狂うギターリフに冷たいシンセが絡み、アレキシが咆哮するが、実はキャッチーさもある。
2曲目の「Payback's A Bitch」もヘヴィに疾走するナンバーで、メロディアスなリフが印象的。ギターとキーボードの絡みに往年のC.O.B.ファンは大きく頷くに違いない。
3曲目の「Where Dead Angels Lie」はカヴァーだ。スウェーデンのメロディック・ブラックメタル・バンド、DISSECTIONの名盤『Storm Of The Light's Bane 』('95年)に収録されている名曲で、この選曲のセンスに正直驚いた。C.O.B.時代にはスラッシュメタルのカヴァーもやっていたが、メインでカヴァーしていたのは'80年代のメタルやポップスが多かった。よりによって、DISSECTION。しかもファストチューンを外して、あえてこのミッドチューンを選ぶあたりが素晴らしい。原曲と同じく、息の詰まるような慟哭サウンドが展開されていく。凍てついた大地に横たわる血塗れの天使達・・・。
ずっとこのCDの発売を待っていた。
CDの到着を待っていた。
3曲とも早く聴きたくて仕方がなかった。
けれども、聴いたらもう<次>はないのだということも解っていた。
だから、待望の新譜を聴くというよりは、アレキシの最後の作品を確かめたいという気持ちでCDを再生した。
素晴らしかった。
もっと、もっと聴きたかったよ、アレキシ。
でも、もう<次>を<待つ>ことはできない。
さようなら、アレキシ。
このCDを聴いたり、MVを観る度にとても寂しくて悲しい気持ちになるけれど、それでもあなたの最後の作品を聴くことが出来て嬉しい。
どうか、安らかに。