アルバムタイトルにグループ名を持って来た力作!
今日はプリンセス プリンセスの5thアルバムを紹介したいと思います。
アルバムタイトルはシンプルに『PRINCESS PRINCESS』。
これまでの集大成を感じさせる、バラエティに富んだアルバムとなっています。
当然、個々の楽曲のクオリティも高い傑作となりました。
レビュー
PRINCESS PRINCESS『PRINCESS PRINCESS』(1990年)
(1)ROCK ME
(2)ティンカーベル
(3)台風の歌
(4)逃げろ
(5)ジュリアン
(6)ROLLIN' ON THE CORNER
(7)錆びつきブルース
(8)月夜の出来事
(9)THE LAST MOMENT
(10)HIGHWAY STAR
(11)One
奥居香(vo、g)
中山加奈子(g)
渡辺敦子(b)
今野登茂子(key)
富田京子(ds)
お気に入り度:
★★★★★ ★★★★☆(9.5/10)
アルバムのオープニングを飾るのはノリの良いアップテンポのロック・チューン「ROCK ME」で、掴みはOK!
2曲目はやきもち焼きの女子の恋心を歌う、可愛いポップチューンの「ティンカーベル」。これもメロディが凄くキャッチーで良いですね。
「台風の歌」は弾むようなリズムと軽快なサックスが特徴のロック・チューンで、ねちっこい感じのヴォーカルも実は凄くキャッチー。6曲目の「ROLLIN' ON THE CORNER」も同じくサックスをフィーチュアした、開放感に溢れるジャジーなロックで、彼女達の新しい一面が見られます。
そして、アルバムに先駆けてシングルとして発表された「ジュリアン」は哀メロ/クサメロ・マニア悶絶必至の名曲! ストリングスのアレンジも素晴らしい!
(7)「錆びつきブルース」はギターリストの中山加奈子さんがヴォーカルをとる、ブルースハープをフィーチュアした軽快なロックンロール。姐さんのロックな歌声がハートに染み入ります!
(8)「月夜の出来事」はキーボーディストの今野登茂子さんがヴォーカルをとる、綺麗な曲です。透明感のある歌声と美しいストリングスアレンジがファンタジックな雰囲気を出していますね。
アルバムラスト3曲は続けて哀メロチューンが続きます。
まずは「THE LAST MOMENT」。開放感のある哀メロチューンで、随所に挿入されたブルースハープの旋律が意外にも凄くマッチしていて、とても魅力的です。
「HIGHWAY STAR」。ロック・ファンならDEEP PURPLEの曲を思い浮かべてしまうところですね(笑) 切ないピアノのイントロにハッとさせられ、その後に続くキーボードリフも一度耳にしたら忘れられないほどにキャッチー! もちろん、歌メロも王道のプリプリ節です。
ラストは「One」。穏やかに時間が過ぎていくような哀メロチューンで、とても温かな気持ちになれるような曲です。オーケストラによる美メロもフィーチュアされています! 彼女達の作る曲は本当にメロディがいいなあ。
冒頭でも述べましたが、まさに彼女達の集大成とも言えるべき作品で、前作『LOVERS』同様に一切の隙のない名盤と言えるでしょう。相変わらずメロディの質が高いし、センスがいいです! 「ティンカーベル」や「ジュリアン」、そしてラストの3曲はヤバ過ぎます! 中山加奈子さんと今野登茂子さんがメインヴォーカルをとる2曲も◎!哀メロ愛好家は聴いてみて下さい!!