存在感の薄い作品
今日はプリンセス プリンセスの8thアルバムを紹介します。
前作『BEE-BEEP』の発表後、僅か11ヶ月後という、早いペースでリリースされました。
収録曲のタイトルを見ても分かりますが、失恋の曲が多いです。
まあそれはそれで良いのですが、残念なことに曲の完成度にはかなりのバラつきがあります。
<ポップ>・<キャッチー>・<元気>といった、プリプリならではの魅力を活かすことが出来ておらず、中途半端な印象を受ける、ファンとしても評価が厳しくならざるを得ない作品です。
残念なことに、彼女たちの作品の中で最も存在感の薄いアルバムとなってしまいました。
レビュー
PRINCESS PRINCESS『Majestic』(1993年)
(1)傷跡
(2)BIRD'S EYE VIEW
(3)さよならダーリン
(4)GLASS HEAVEN
(5)ふたりが終わる時
(6)恋するチャンピオン
(7)OH! MONKEY WOMAN
(8)風が吹いたら
(9)それじゃね
(10)片想い
奥居香(vo、g)
中山加奈子(g)
渡辺敦子(b)
今野登茂子(key)
富田京子(ds)
お気に入り度:
★★★★★ (5/10)
アルバムの1曲目「傷跡」。歌メロには往年の奥居節は健在ですが、歌詞の内容がシリアスなこともあり、そこにポップでキャッチーという印象はあまりありません。が、これは良曲です!
弾むようなリズムを持つ「さよならダーリン」や「それじゃね」、シングルにもなったバラード「ふたりが終わる時」や「片想い」は素直に良い曲だと思います。いずれも奥居香さんの作曲です。バラード系での歌声の表現力は流石だと思います。
ただ、それ以外はどうかと言うと・・・。
他の曲はイマイチで、正直魅力を感じられません。
プリプリとしては珍しく社会風刺的な歌詞の「BIRD'S EYE VIEW」(今野登茂子さん作曲) 、富田京子さんの初曲である「恋するチャンピオン」も平凡な出来と言ったところ。かつてのあの勢いが感じられないのはもどかしい限りです。内容には関係ありませんが、アルバムジャケットのこじんまりとしたグループショットにも疑問が残りますね。