シングルベストを挟んでリリースされた7作目
今日はプリンセス プリンセスの7thアルバムを紹介します。
シングルベストである『SINGLES 1987-1992』のリリースを挟んで発表された、約2年振りのオリジナル・アルバムとなります。
実は自分の中でも今一つ印象が薄い作品でした。
しかし、今回超久し振りに聴きなおしてみて分かったのですが、意外と良い曲が入っているのですよ。
初期の頃の名曲たちのように、即効性のある曲は少ないのですが良く練られたアレンジやメロディのセンスは流石だなと思わせるものがあります。
レビュー
PRINCESS PRINCESS『BEE-BEEP』(1993年)
(1)GUITAR MAN
(2)MELODY MELODY
(3)彼氏がほしい
(4)BEE-BEEP プリプリサミット
(5)うちに帰ろう
(6)REGRET
(7)港の見える丘
(8)POWER
(9)EYEWITNESS
(10)WEDDING
(11)SWEET VALENTINE
(12)VOICE
奥居香(vo、g)
中山加奈子(g)
渡辺敦子(b)
今野登茂子(key)
富田京子(ds)
お気に入り度:
★★★★★ ★★★(8/10)
何と言っても1曲目の「GUITAR MAN」がカッコ良過ぎる! とにかく、ギターのリフがクールな、勢いのあるロックチューンで「え?こんなにカッコいい曲だったの!?」と驚きました。ギターソロの後に登場する、一瞬で視界がパーッと開けるようなキーボードソロのアレンジも最高! 今野登茂子さんのセンスが光っています。
2曲目の「MELODY MELODY」は奥居節が効いた切なくてメロディアスなポップチューン!
スピーディーな曲調でダイナミックなサウンドが耳を惹く(4)「BEE-BEEP プリプリサミット」は意欲作。構成やアレンジもかなり凝っていて、曲だけでみれば大好きなのですが、曲中にメンバー全員の台詞が一言ずつあって、その台詞が曲の魅力を半減させてしまっていると思うのは私だけでしょうか? 曲自体は良いだけに、とても残念です。
ベリンダ・カーライルの名曲「Heaven Is Place On Earth」を彷彿させる(6)「REGRET」やプリプリ流ロックの(8)「POWER」、情景が浮かんでくるような穏やかな雰囲気の(7)「港の見える丘」、そしてシンセのリフがめちゃくちゃポップでありながらも情熱的なヴォーカルが聴ける(10)「WEDDING」等、良曲ありですが、曲の完成度にばらつきがあるのもまた事実。
私の中でこのアルバムに対する印象が薄かったり、評価が低かったのは、当時の自分が初期のプリプリのような即効性のある曲を求めていたからなのかも知れません。