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水樹奈々と「まどマギ」が好きなメタラーです! 音楽、食べ物、アニメ・・・他、自分が感動したり良いと思ったことを書いていきます。         このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

「鬼滅」?いや「鬼メス」です。この邦題ヤバくね!?CARCASS(カーカス)の最新EP『Despicable』をレビュー!



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リヴァプールの残虐王


<リヴァプールの残虐王>と言われるCARCASS。初期彼らの音楽性はグラインドコアでしたがその後、その音楽性はデスメタル寄りになり、マイケル・アモット(現ARCH ENEMY)を加入させてからは残虐性の中にも泣きのメロディを導入し、『Heartwork』という大傑作を作り出しました。このアルバムの影響力は凄まじく、これがきっかけで、デスメタル、あるいはメロディック・デス・メタル(通称メロデス)を聴き始めたというメタラー諸氏も多かったでしょう。その後、バンドは色々あって一度解散しましたが2007年に再結成し、2013年にはアルバムをリリースしました。


ここ最近目立った動向はなかったのですが、遂にニューアルバムをリリースするらしいのです。そして、ニューアルバムに先駆けて、4曲入りのEPが先日リリースされました。

タイトルは『Despicable』。

日本盤の邦題は

『ディスピカブル 鬼メスの刃(やいば)』!!!

鬼メスの刃


あの大人気漫画のパロディ・タイトルじゃねーか(笑)

そう、『鬼滅の刃』!!

CARCASSと言えば、その歌詞には医学用語が多数使用され、アートワークやジャケットにも医療器具が登場します。

例えば、前作『Surgical Steel』のジャケットは外科手術で使う器具をずらっと並べました、的な感じ。

 

サージカル・スティール


今日レビューする『Despicable』のジャケットも、蛇のようなものの骨格が外科用のメスに絡み付いているのが描かれています。

Despicable


医療器具の<メス>と<鬼滅の刃>を掛け合わせて<鬼メスの刃>。

駄洒落かよ!

これを単なるジョークと笑い飛ばせるか、それとも猛反対するか。

実際、この邦題には賛否があるらしいです。まあ、邦題なんて日本のレコード会社がつけているだけですし、日本でしか通用しないので、邦題が嫌なら無視してそこまでムキになる必要もないのですが。

それに、昔からCARCASSの曲には奇妙でぶっ飛んだ邦題がつけられていました。

『硫酸どろどろなんでも溶かす』とかね!!

ただやっぱり、バンドや曲のイメージを大切にしたいと考えているファンは反対するだろうなあ。その気持ちも分かります。今回のこの邦題、
昔の私だったら、絶対に許さなかっただろう(笑)

 

レビュー


CARCASS『Despicable』(2020年)

(1)The Living Dead At The Manchester Morgue
(2)The Long And Winding Bier Road
(3)Under The Scalpel Blade
(4)Slaughtered In Soho

Jeff Walker(vo / b)
Bill Steer(g)
Tom Draper(g)
Daniel Wilding(ds)

お気に入り度:
★★★★★ ★★★☆(8.5/10)


どの曲にも邦題がつけられていますが、3曲目の「Under The Scalpel Blade」の邦題が「鬼メスの刃(やいば)」です。直訳すると「メスの刃の下で」となりますね。ここから『鬼滅』のパロディタイトルを考えたセンスもなかなかではないでしょうか。


(1)The Living Dead At The Manchester Morgue

CARCASSらしい、メロディアスで重厚なオープニングを経て、壮絶な疾走デスラッシュと化します! 鬼気迫る高速リフ凄ぇ! スローパートではビルの、ブルースロック由来のメロディ炸裂! この緩急のつけ方といい、ジェフのゲロゲロヴォイスといい、どこを切ってもCARCASSです!



(2)The Long And Winding Bier Road

印象的なリフ・メロディが繰り返されるミッドチューン。
これぞCARCASS流のDeath 'n' Roll!!



(3)Under The Scalpel Blade

鬼メスの刃です! 耳に纏わりついてくる、ねちっこいギターにねちっこいヴォーカルがたまらない! 後半ではビルによる泣きメロが炸裂しますよ!

 
(4)Slaughtered In Soho

ミッドチューン。ギターのリフは終始メロディアス。彼らはデスラッシュだけではなくて、こういうミッドテンポのロック曲でも優れた才能を発揮しますよね。


今回のEPですが、邦題はさておき、どの曲も「これぞ、CARCASS!」な仕上がりで、CARCASSの帰還を告げる素晴らしい内容となっています。近いうちにリリースされるであろう、フルアルバムも本当に楽しみです。

Despicable - EP

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