BANG YOUR HEAD!! ~激しく頭を振りまくれ!~

水樹奈々と「まどマギ」が好きなメタラーです! 音楽、食べ物、アニメ・・・他、自分が感動したり良いと思ったことを書いていきます。         このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

【感想】『岸辺露伴は動かない』



スポンサーリンク

岸辺露伴とは!


久々にコミックを再読したので、感想でも。岸辺露伴は『ジョジョの奇妙な冒険 第4部ダイヤモンドは砕けない』に登場するキャラクターで、杜王町に住む人気漫画家です。人を本にして、その人物の人生の記録を文字で読むことができ、また、<指示>を書き込んでその人の行動を制限したり操ることができるスタンド能力<ヘブンズ・ドアー>を持っています。面白い漫画を描くこと・リアリティの追求を重要視していて、漫画のネタ集めには手段を選ばない人物なので、我がままでエゴイストでもあるのですが、『ジョジョ』ワールドの中では人気のキャラでもあります。私も大好きです。

岸部露伴は動かない

 

f:id:homuhomuHiro:20170903183306j:plain


この短編集は岸部露伴を中心として展開されるスピンオフ作品です。取材先で彼が体験した恐怖のエピソードを収録していますが、露伴はあくまで物語のナビゲーター役です。また、スタンドバトルはありません。しかし、絵の緻密さやストーリーの濃密さはここでも健在! そこには読み手をグイグイと物語の世界に引き込んでいく、圧倒的な、“何か” が存在します。『ジョジョ』を知らない方にもお薦めです!!

 

収録作品

  1. エピソード#16:懺悔室
  2. エピソード#02:六壁坂
  3. エピソード#05:富豪村
  4. エピソード#06:密漁海岸
  5. 岸部露伴 グッチへ行く

 

内容


露伴がイタリアで懺悔室の取材をしていたところ、怨霊に取り付かれた男の懺悔を聴くことになってしまった「懺悔室」。六壁坂村に住むと言われる妖怪の恐怖を描く「六壁坂」。大富豪ばかりが住む村の一区画が売りに出され、その土地を購入しようとする女性編集者に同行した露伴が体験する奇妙な事件を描く「富豪村」。そして、杜王町でイタリア料理店を営むトニオ・トラサルディー(彼も『ジョジョ第4部』に登場するキャラ)の依頼で、彼と一緒にクロアワビの密漁に挑む「密漁海岸」・・・と、どれもこれも読み応え十分ッ! 純粋なホラーの内容の「懺悔室」や「六壁坂」もいいですが、トニオと共にアワビの密漁をする異色作「密漁海岸」が好きです。ある一定の条件の下で海中を泳ぐアワビが実は恐ろしい存在として描かれています!


「岸部露伴 グッチへ行く」は露伴がイタリアのフィレンツェにあるグッチの工房を訪れて、祖母の形見のバッグの修理を依頼するという内容。このバッグに金目の物を入れると消えてしまうという、謎の現象があり、露伴は後になってからそのバッグの隠された秘密を知ることになるのです。この作品はグッチ設立90周年を迎える2011年にファッション情報誌『SPUR』(シュプール)より、<グッチの職人とものづくりの伝統をテーマに作品を描いてほしい>と荒木飛呂彦先生に依頼があって描いたそうです。


各エピソードは雑誌掲載順に収録され、最初の「懺悔室」が雑誌に掲載されたのは何と1997年! この『~動かない』シリーズは現在も続いていて、そろそろ次の単行本が出せる位のエピソードが貯まってきた頃だと思いますので、それも楽しみです。『ジョジョ』を知らない方にこそお薦めしたい作品!!