仕事だったので、日中TV見る暇なかったのですが、大阪の吉村知事がイソジンでのうがいを推奨していたそうです。イソジンうがい薬に含まれるポビドンヨードがコロナ感染後の重症化を防ぐのだとか。
えー、そんなわけないじゃん。
・・・と思いながら、とりあえず動画を見てみました。
こちらはノーカット版。
えっと・・・ここで知事が言わんとしているのは、
「ポビドンヨード(イソジンうがい薬)によるうがいでコロナの重症化が防げるかもしれない」
ということですね。
「かもしれない」ですよ。
そんな不確定なことを会見で話すのは止めて欲しいのですが。
しかも、効果があるから買えと言わんばかりに実際の商品も並べてますよね。
さあ、どうなりましたか?
吉村知事がイソジンうがいの励行を促したことで、イソジンうがい薬を求めて人々が薬局に殺到!
はい、転売!転売!
メルカリに大量出品されるイソジンうがい薬。
Amazonや楽天では法外な価格にまで値上がっていました。
マスクから何も学んでない・・・。
しかも、知事が「効くかもしれない」と言っているのはポビドンヨードの入ったうがい薬なのに、ポビドンヨードが入っていない<イソジン クリア アップル風味>という商品とかも10倍以上の値段で出品されてたり、売られていたりしているし、それを購入している人もいるんですよ。
ちょっと落ち着きましょうよ!!
どうせ、法外な価格でも買うのなら、せめてポビドンヨード入りの物にしませんか。
馬鹿丸出しですよ。
そもそも、イソジンごときでコロナの重症化や感染が防げるのなら苦労しないって話ですよ。
え? 療養者に1日4回イソジンでうがいをしてもらって、PCR検査したら陽性率が下がったって?
だって、そのPCR検査って、唾液を検体とするPCRでしょ。
それはイソジンで口の中のウィルスが一時的に殺菌(不活化)されただけですよね。それで唾液で検査したら陰性にもなるのではないでしょうか。そして、肺の中のウイルスがなくなった訳じゃないのですから、感染者であることには変わりないですよね。
困りましたね。
本来陽性であったとしても、イソジンうがいをしてから唾液検査に臨み、そこで陰性と判定されてしまうケースが増えるのではないでしょうか。偽陰性の増加です。
吉村知事は、次に該当する人たちに8月20日までは、ポビドンヨードうがい薬によるうがいを励行して欲しいと言っています。
(1)発熱など風邪に似た症状のある方及びその同居家族
(2)接待を伴う飲食店の従業員の方
(3)医療従事者や介護従事者の方
私は(3)に該当するのですが、
イソジンうがいだけは絶対にお断りします!!
なぜか?
イソジンは殺菌力が強いので、口腔内の正常細菌叢を破壊したり、粘膜にダメージを与える可能性の方が高いです。その結果、口腔・咽頭の防御力が下がってしまうのです。だから、予防という観点からもイソジンうがいは習慣化しない方が良いのです。ただの水道水でうがいしていたほうがよっぽどマシなのですよ。
あと、うがいの度に、例え極微量であっても、知らず知らずのうちに体内にヨードを取り入れてしまう恐れがあります。過剰なヨードを体内に取り入れることで甲状腺機能の低下を招くことにもつながります。
ウイルスが咽頭粘膜に付着した瞬間にうがいするのなら、そりゃ効くでしょう。
でも、それは現実的じゃありませんよね。