フジリュー版『銀河英雄伝説』2!
発売日をチェックしていた訳ではないのですが、書店に行ったら新刊のコーナーにあったので、すかさず購入。
↓ちなみに、第1巻購入時の記事です。
今回の内容は・・・!
最前線への転属希望をしたラインハルトとキルヒアイスは銀河帝国領の最果て、雪と氷の惑星カプチェランカに着任します。そこで目にする帝国軍の腐敗。ラインハルト達は上官の(と言うよりは、貴族の)陰謀に巻き込まれ、初陣を迎えることになります。
ラインハルトもキルヒアイスも聡明かつ、気高き意思を持つ熱い若者としてかっこよく描かれています!
全10章のうち、8章が惑星カプチェランカ編となっています。カプチェランカ編が終わると、舞台は一旦銀河帝国を離れ、自由惑星同盟へと移ります。ヤン・ウェンリー大佐の元にユリアン・ミンツ少年が訪れるところから始まります。最後の章にはアレックス・キャゼルヌ准将も登場。流石に皆若いですね!
そして、どうやら自由惑星同盟はイゼルローン要塞に攻め入る計画があるようですよ。
原作ってどんな話だったっけ?
詳細が思い出せず。本を探すも見つからず。きっと、外伝の原作本は確か実家に置いて来たかも? でも、外伝の5巻は買わなかったかも? 自分でも記憶が曖昧で分からないので、Kindle版で購入しました。
Kindleは持っていませんが、無料のKindleアプリをダウンロードしておけば、とりあえずはPCでもスマホでも作品を読むことは出来ます!! でも、Kindle Paperwhite欲しいです。
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原作との違いは?
フジリュー版(コミック版)はかなりアレンジしていますね。例えば、原作ではフーゲンベルヒもヘルダー大佐も同じようなゲス野郎として描かれています。そして、ゲス野郎としてラインハルトに処理されています。また、階級も異なり、原作でのフーゲンベルヒは大尉。対して、フジリュー版では伍長となっています。
フジリュー版でのフーゲンベルヒは病気の母親の薬代のために軍の物資を横流していて、それを知ったヘルダー大佐に脅されて、仕方なく彼に従っているという設定です。性根は腐っておらず、ラインハルトという存在に彼は光を見たのでした。脅されているとはいえ、命令でラインハルトとキルヒアイスを窮地に陥れたフーゲンベルヒはラインハルトの前で泣いて悔いるのです。ラインハルトは彼を許そうとするのですが、ヘルダー大佐の放った凶弾に倒れます。
原作ではヘルダー大佐がラインハルトによって裁かれる直接のシーンはありませんが、フジリュー版では機動装甲車の主砲で蒸発させられてしまいます!!
帝国軍の兵士達が集団で一般人女性を暴行しようとし、キルヒアイスの活躍により阻止される場面はフジリュー版ではカット。また、フジリュー版では登場人物の心理描写や状況説明などは簡略化され、全体的に分かりやすいアレンジが施されています。
フジリュー版はこれはこれで大変面白いですし、特に今回のカプチェランカでのエピソードは腐敗した帝国軍・帝国貴族と今後帝国で昇りつめ、その腐敗を一掃しようとするラインハルトとの対比が分かり易く描かれていると思いました。原作ではゲス野郎だったフーゲンベルヒもフジリュー版においては、状況に流される悲しい一兵士として描かれることで、ラインハルトやキルヒアイスの人となりを浮かび上がらせることに成功しています。
次巻からは舞台が同盟に移るようなので、こちらも非常に楽しみです。