第7巻はアスターテとイゼルローン
フジリュー版『銀英伝』の最新巻です。
アスターテ会戦の結末とイゼルローン要塞攻略が目玉ですかね。
7巻の内容及び見所
アスターテ会戦の終結
ラインハルト率いる帝国軍が同盟軍に猛攻を加えながら中央突破を図ります。帝国軍の突撃にあえなく分断されてしまう同盟軍。しかし、それこそがヤン・ウェンリーの作戦でした。同盟軍は分断されたのではなく、自ら二手に分かれたということ。そのまま帝国軍の進行に対して逆走し、後方で合流した後に帝国軍に攻撃を加えるという作戦。ラインハルトはアスターテ会戦が始まった時からヤンによって自分の行動が読まれていたことを理解するのでした。ラインハルトは艦隊を全速で右回りに前進させ、同盟軍の後方を目指します。その結果、あの有名な陣形が発生するのです。同盟軍の先頭が帝国軍の後尾に攻撃を加え、帝国軍の先頭が同盟軍の後尾に攻撃を加える。その様はまるで二匹の蛇が互いの尾を飲み込むよう・・・。これでは単なる消耗戦になってしまうと判断したラインハルトは撤退します。そのタイミングに合わせて同盟軍も撤退。ヤンの「今だ!全員逃げろ!!」にニヤリ。
ジェシカの戦い
アスターテ会戦はこうして終結しますが、同盟軍の損失は帝国軍の約10倍。戦死者は帝国軍約15万人、対する同盟軍のそれは約150万人。同盟軍は無能な上層部のせいで惨敗。ところが首都星ハイネセンに帰還したヤンを待っていたのは国防委員長ヨブ・トリューニヒト。ヤンはトリューニヒトと彼が煽動した民衆とマスコミによって一気に英雄に祭り上げられてしまいます。不本意ながらヤンの存在がトリューニヒトの権力を強化しているという。
ヤンの親友でアスターテ会戦で戦死したラップの婚約者ジェシカは戦没者遺族の交流会に参加していることが描かれています。ただ、この交流会も憲兵が常に目を光らせていて、反社会的な言動は禁止されているという。そして戦争や戦死を美化する言動しまくりの、遺族会のおばさん(メイヤー夫人)が強烈過ぎる! まあ、でもこのおばさんは後にジェシカに完膚なきまで、論破されたことがユリアンによって語られますが。
安全な場所から民衆を煽り、戦争をしたがる指導者がトリューニヒトです。彼の意にそぐわない言論は憂国騎士団という暴力装置によって封じ込められる。本当に腐っています。それでもジェシカは戦争を反対する立場で戦っていくことを決意するのでした。
ジェシカが慰霊式典でトリューニヒトへ質問する場面があります。有名な「あなたは今どこにいます?」です。この場面、個人的に凄く好きです。ぐさっときますね。そう言えば、我が国にも戦争したがっている政治家いるよね。
不気味過ぎる、憂国騎士団の方々・・・
このデザイン見事に合っているなあと思います。
第13艦隊誕生
憂国騎士団に襲われているジェシカを救出したヤンは統合作戦本部長シドニー・シトレ元帥に呼び出されます。ヤンにとっては士官学校時代の校長にあたる人物です。そこでヤンは新たに創設される第13艦隊の司令官になるよう命じられます。しかも、第13艦隊の最初の任務は何と難攻不落のイゼルローン要塞の攻略!
帝国元帥
一方、アスターテ会戦で大勝利をおさめたラインハルトはその功績によって、帝国元帥に昇進!! しかも、帝国宇宙艦隊副司令長官にも任じられる。
表舞台に登場する新キャラたち
オーベルシュタイン
聡明なラインハルトの下には人材が集まって来ることになります。
オーベルシュタインもその一人。けっこう好きです。
義眼のジジジって表現がまたいいですね。
ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ
近い将来、公私に渡ってラインハルトを支える存在になる聡明な女性です。
とても可愛らしいキャラデザインだと思います。
そして、ヤンの下にも人材が。
ローゼンリッター連隊長ワルター・フォン・シェ―ンコップ
カッコ良すぎるッ!
イゼルローン要塞攻略!
帝国が誇る難攻不落の要塞。それがイゼルローン。過去6度に渡り、同盟が攻略を試みるも全てことごとく失敗に終わっていました。今回7度目にしてヤンがこの要塞を攻略します。正攻法では突破することが出来ないこの要塞を戦術的に陥落させたのはヤンが初めてということになりますね!! 実際にこの巻ではまだ要塞を手中には収めていませんが、ほぼ攻略しています。
ヤンがイゼルローンを手中に収め、帝国軍艦隊に向かって<雷神の鎚>(トゥールハンマー)を放つ第8巻の発売は11月17日!!