『Spawn』をベースにしたコンセプト作!
今日はICED EARTHの4thアルバムを紹介します。
アメコミ調のジャケットにも描かれていますが、『Spawn』を題材にしたコンセプト・アルバムです。
前作までの彼らの音楽性はまだスラッシュ・メタル成分多目でしたが、本作では一部の曲を除いては脱スラッシュを図り、IRON MAIDENの影響を打ち出したパワーメタルスタイルへと移行しています。
レビュー
ICED EARTH『The Dark Saga』(1996年)
(1)Dark Saga
(2)I Died For You
(3)Violate
(4)The Hunter
(5)The Last Laugh
(6)Depth Of Hell
(7)Vengeance Is Mine
(8)Scarred
(9)Slave To The Dark
(10)A Question Of Heaven
Produced by Jim Morris & Jon Schaffer
Matthew Barlow(vo)
Jon Schaffer(rythm guitar / lead guitar)
Randall Shawer(lead guitar)
Dave Abell(b)
Mark Prator(ds)
満足度:87%
毎回アルバムの中に大作を2、3曲は収録してきた彼らですが、今回は殆どの曲が3~4分台とコンパクトになり、同時に曲の構成自体がシンプルになっているのが特徴です。
シンプルになった分、よりメロディが際立っていますね!
ダークでメランコリック、な作品に仕上がっています。
楽曲の表現の幅が広がった要因の一つに、ヴォーカリスト、マシュー・バロウの存在が挙げられます。前作から更に成長し、素晴らしい歌声を聴かせてくれます。楽曲も彼の魅力を最大限に発揮出来るものばかりです。
ミドルテンポでありながらカッコいい(1)「Dark Saga」、メランコリックで感動的なパワーバラードの(2)「I Died For You」、叙情的なイントロからスラッシーなリフへと移行する(3)「Violate」、IRON MAIDENからの影響を彼らなりに表現したドラマティックな(4)「The Hunter」と(9)「Slave To The Dark」と、かなり充実した内容。
アルバムラストを飾る唯一の大作(10)「A Question Of Heaven」は哀愁に満ちた傑作で、ヘヴィなサウンドの中に美しい女性コーラスが際立ちます。エンディング近くでのマシューの絶唱は鳥肌モノ!
是非、アルバムを聴いてみて下さい!!
「Dark Saga」
「I Died For You」
「The Hunter」