正統派メタルバンドが残した名盤
今日は久々のCDレビュー。
先日、METAL CHURCHのヴォーカリストであるマイク・ハウが亡くなったとのニュースが報じられ、信じられないという思いでした。
久々に彼らのアルバムを聴いています。
やっぱり良いバンドだなと思いますね。
ツボを心得た曲作りは、派手さはなくともメタル耳を刺激しまくり、メタル魂を揺さ振ります。
アメリカのバンドでありながら、所々に欧州テイストが感じられるのもいいですね。
レビュー
METAL CHURCH『The Human Factor』(1991年)
(1)Human Factor
(2)Date With Poverty
(3)The Final Word
(4)In Mourning
(5)In Harm's Way
(6)In Due Time
(7)Agent Green
(8)Flee From Reality
(9)Betrayed
(10)The Fight Song
Produced by Mark Dodson
Mike Howe(vo)
Craig Wells(lead guitar)
John Marshall(rhythm guitar)
Duke Erickson(b)
Kirk Arrington(ds)
満足度:90%
ヴォーカルがデイヴィッド・ウェインからマイク・ハウに交代してからの2作目。それまでの彼らのサウンドにはスラッシーな面もありましたが、本作ではそれは無くなり、正統派ヘヴィ・メタルをやっています。
そう、古き良き時代の正統派ヘヴィ・メタルというやつです。
ちなみに、前作で脱退したバンドの創設者であるカート・ヴァンダーフーフは楽曲提供者として関わっており、本作の殆どの曲にクレジットされています。
<最近の音楽からは人間味が薄れていて、金儲けのために曲を盗むことも厭わない>という内容の、適度な疾走感が心地良いタイトル・トラック、跳ね回るリフがユニークでポップさすら感じるノリの良い(2)「Date With Poverty」、嵐のようなギターリフからザクザクと疾走していくドラマティックな(3)「The Final Word」、同じく疾走チューンでツインギターの掛け合いがカッコ良い(8)「Flee From Reality」・・・と名曲尽くし。
特に、子供の虐待をテーマにしたパワーバラードは鬼気迫る展開と感情に突き刺さるヴォーカルが見事で、7分という時間を感じさせません。
また、久々にこのアルバムを聴いて感動したのが、メタル・ヴォイスでありながら、叙情性も感じさせるマイク・ハウのダイナミックな歌唱力です。メタル・シーンはまた惜しい逸材を失ってしまいました。
Rest In Peace......
「Human Factor」
「Date With Poverty」
「The Final Word」
「In Harm's Way」