Aパート
前回のラストシーンから始まります! 殤不患(ショウフカン)逃げて~!
しかしっ! 狩雲霄(シュウンショウ)の放った矢は殤不患の背後に潜む玄鬼宗の一人を狙ったものでした。この状況下でも微動だにしない殤不患さんが凄過ぎます。しかも、すぐ傍を通り過ぎる矢を目で追っているとは・・・!
そこへ、「よう~兄貴~。お疲れ様ッ」と槍使いの捲殘雲(ケンサンウン)が軽いノリで現れます。
殤不患「おい! 何がどうなってるのか、説明しやがれ! 何でお前らが俺の代わりに、玄鬼宗と戦ってんだ?」
狩雲霄は説明します。知人から便りを受け取ったこと。その便りには殤不患という男に出会ったら、手助けをしてやれと書いてあったと。
殤不患「便り一つで殺し合いまでさせる知人とは一体何者なんだ?」
「勿論私だよ」と鬼鳥こと、凜雪鴉(リンセツア)が登場します。もちろん、丹翡も。
狩雲霄「久方振りだな。今は何と名乗っている?」
凜雪鴉「ここでは、鬼鳥で通してもらえるかな?」
狩雲霄「心得た」
二人のやり取りを聞いていると、どうやらこの二人は昔から付き合いがあるようです。
捲殘雲「ちいっす~」
しかし、丹翡の美しさに思わず「天女様か?」と見とれてしまう捲殘雲でした。
殤不患「ああ、ちょっと待て! 待て!! 人を差し置いて、勝手に話を進めてんじゃねーよっ! ああ!?」
この場面、結構笑えました。殤不患には悪いけど、巻き込まれてしまったものは仕方がないのよね~。
凜雪鴉はこれから全員で玄鬼宗の根城である、魔脊山の七罪塔を目指すことを語ります。しかし、殤不患は一人で七罪塔に乗り込み、玄鬼宗の頭目である蔑天骸を倒すつもりなのです。
殤不患「俺はてめえとだけは絶対に組まん。あばよ!」
急ぎ足で遠ざかる殤不患に、魔脊山は反対方向であることを告げる凜雪鴉。
それを聞いて、急いで方向転換する殤不患。
「ついてくんじゃねーぞ!」
丹翡「あ、ええ、その。同じ方角に用があるもので」
狩雲霄「奇縁よな。まあ、しばらくは一本道だ」
殤不患「もう勝手にしろ!」
場面は替わります。ここは宿かな?
旅の仲間皆で楽しく夕食の図。何だかんだ言って、行動を共にすることにした、殤不患なのです。こういう日常的なシーンに使われる小道具の完成度も素晴らしいですね。
さてここから、凜雪鴉先生による旅の事前講義が始まります。
- 七罪塔のある魔脊山は魔界と人間界の間、いわゆる幽世(かくりよ)と言われる土地。
- そもそも七罪塔はかつて、強大な魔術師が居城として構えたもの。
- 蔑天骸も若かりし頃はそこの衛兵の一人でしかなかったが、主の亡き後、その城を私物化した。
狩雲霄「おおかた、その城主というのも、蔑天骸の手にかかって死んだのでは?」
凜雪鴉「大いにあり得る話だ。蔑天骸は城だけでなく、主の魔術師から数々の秘術を盗んで体得している。例えば、死人の頭から記憶を吸い出す技とか」
- かつて、あの山に隠れ住んだ魔術師の結界が今なお健在。
- 山頂に至る唯一の道は、この世ならざる3つの関門に封じられて、常人では突破することができない。
- 玄鬼宗の連中は飼い慣らした魑翼(みよく。魔界より持ち込まれ、人間界に適応した外来種の猛禽)で空路を使い、下界と七罪塔を行き来している。
山頂への道を阻む障害。第一の関門は<亡者の谷>。死してなお、魂を縛られた亡者たちが群れを成して徘徊しているッ! ぎゃあああ! グロいよ。
凜雪鴉「死霊術の使い手だけが歌える、特別な鎮魂歌があれば、この亡者達は動きを止めて眠りにつく。つまり、この谷を突破するには死霊術師を仲間に加える必要がある」
第二の関門は<傀儡(くぐつ)の谷>。砦ほどもある巨大な石のからくり人形が見張りを務めている。
凜雪鴉「機械仕掛けには動力源というものがある。この石象の場合、首筋だ。鋭眼穿楊(えいがんせんよう。狩雲霄の通り名)の矢が届く高さではある」
OPで巨大な石像に無数の矢が飛んでいたのはこういう訳だったのですね。
第3の関門は<闇の迷宮>。正しい出口以外は全て、異次元の彼方に繋がっており、永遠に閉じ込められる。
凜雪鴉「知り合いに<廻霊笛>(かいれいてき)という宝具を持っている御仁がいてね。吹き鳴らした音色のこだまを聞けば、必ず正しい道が分かるという魔法の笛だ」
殤不患「万事が万事、他人任せってわけか」
凜雪鴉「それぞれの難題を任せられる他人全てに知己があるそういう顔の広さを称えてほしいものだがね」
ここで、死霊術を使う刑亥という女性についての話題になります。凜雪鴉が文を送った三人のうちの一人なのですが、まだ返事を貰えないので直接説き伏せに行かなければならないようです。これには、狩雲霄も捲殘雲も慌てて反対します。この二人は刑亥のことを良く知っているようですね。
Aパートは日常回でしたね。人形の繊細な動きはこういう日常的なシーンでも光るものがありますね。しかも、飽きない。殤不患と他のキャラとの会話のやりとりが面白かったです。
ところで。
凜雪鴉が敵の人物のことや本拠地への道筋と障害について知り過ぎているのが気になりました。一体お前は何者なんだよって位に熟知していますよね。何だか、とんでもない裏がありそう。そして、蔑天骸との関係は? まさか、こいつの正体が例の魔術師とか? 謎過ぎます。
Bパート
部屋に帰り、刀を磨いている殤不患さん。そこへ、丹翡がやって来ます。
「開いてるぜー」
「どした? こんな時間に」
丹翡「理にそってきちんと説明すれば、殤様もきっと分かって下さるものと思ったのです」
丹翡「<天刑剣>を護ることがいかに重大なことかを」
殤不患「またその話か・・・」
丹翡「よもや、<天刑剣>の恐ろしさを信じていらっしゃらないのですか?」
丹翡は殤不患に問います。護印師が祠を護ってきたことが、ただの迷信に過ぎないと思ってるのではないかと。殤不患は言います。自分も方々を旅して来た。魔装具の噂はいたる所で聞いてきた。実物と言われる物も何度となく見せられたが、大概は偽物だったこと。
丹翡「しかし、<天刑剣>だけは本物です」
殤不患「実際にそれを確かめてみたことは? 誰か手に取って、振り回してみたか?」
丹翡「そ、それは」
殤不患「玄鬼宗の奴らが押し入って来た時、あんた達、護印師はそうするべきだったんだ。もし、<天刑剣>がただの鈍らだったならば、蔑天骸は大笑いして帰っただろうよ。逆に本物だったなら、それこそあの外道に天誅をくれてやりゃあ良かったのさ」
丹翡「でも、そんな。恐れ多い真似など」
殤不患「どんだけ、霊験あらたかだろうと、剣は剣。ただの道具だ。神様じゃねえ」
いつもは皮肉ばかり言っている殤不患ですが、ある意味、真理をついた言葉ですね。困り果てた丹翡に、明日の出発は早いのでとっとと休めと言い放つ殤不患。
そして。
覗き見をしていた捲殘雲、あっけなく見つかる。実は、捲殘雲は丹翡ちゃんにお熱の御様子。ちゃら男全開ですな。
月を仰ぎ見る捲殘雲。ちょっと、可愛いかも。
「せめて俺の名前が、もうちょっと売れてりゃなあ」
さて、翌日。夜魔の森の中を進む一行。何もかもが不気味過ぎるッ!
そこへこの森の主、刑亥が出現し、警告を発します。恐れおののく、殤不患に「慌てるな。ただの幻術だよ」となだめる凜雪鴉。
凜雪鴉「ま、表札みたいなものさ」
殤不患「今のが刑亥? あれ妖魔じゃねーか!」
凜雪鴉「女だとは言ったが、人間だと言った覚えはないぞ」
かつての魔界と人間界の間で起こった戦いの後、魔界に戻らなかった連中は人間界に未練があったのだと語る凜雪鴉。
凜雪鴉「中には気立ての良い奴だっているものさ」
狩雲霄「子供の生き胆から、若返りの仙薬を作るという刑亥は間違いなく、邪悪な妖魔だな」
捲殘雲「理想の生き人形を作るために、美男子百人を切り刻んで部品を集めたってのも、刑亥でしたよね」
邪悪ッ! イーブルじゃあないか! しかし、凜雪鴉は「全て噂だろう」と切り捨てます。そして、実際に刑亥に会うことに拘るため、一向は刑亥の警告を無視して、更に森の奥へと進むのでした。
刑亥は死霊術の使い手。案の定、亡者の群れが襲い掛かって来ました! 不気味ッ。
丹翡「では、この哀れな亡者たちは私が足止めを」
丹翡ちゃんが急に凛々しくなったー!!
捲殘雲も負けじと技を繰り出します。
「おりゃあ~。疾風迴旋(せんぷうかいせん)」
どうやらこれは、槍を猛回転させて、蓄積した氣力を一気に解き放つ技のようです。亡者たちが次々と吹き飛んで行きます。強いな!!
捲殘雲「丹翡さんは下がっててくんな。ここは俺一人で十分!」
丹翡「いいえ。お気遣い無き様」
うおおおお!
丹翡ちゃんが前に出たーッ!!
「丹輝劍訣・烈華誅夜!!(たんきけんけつ・れっかちゅうや)」
丹翡ちゃん、凄い剣さばきだ!
しかも、氣功まで操ってる!!
足元や中に出現する、魔法陣エフェクトが超絶かっこいいいいいいいッ!!
丹翡「さあ、どこからでもかかって来なさい!!」
「丹輝劍訣‧聖芒辟邪(たんきけんけつ・せいぼうへきじゃ)!!」
ここで、澤野節の戦闘BGMも炸裂~!!
翠輝剣の霊力で清められた氣が無数の矢になって、亡者達に降り注ぐッ。
ぐわああああああああっ!
刑亥「おのれええっ! 断じて許さぬぞ!!」
あの、刑亥さん激怒してるんですケド・・・。
過去に、凜雪鴉さんと何かあったのでしょうか。
次回「廻霊笛のゆくえ」
こんな調子で、刑亥はどうやって仲間になるのでしょうかね。そして、次回もまた新キャラが出るようですよ。旅の仲間が揃うのでしょうか。それにしても丹翡ちゃんが凛々しくて、美し過ぎて辛い今日この頃。あの魔方陣エフェクトは素晴らしいですね。
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