六弦アリス 「Omen of Seven」(2009年)
(1)さよなら、世界
(2)骨董店 『Mystique』
(3)万華教の人々
(4)マダム・ヴァイオレット
(5)純潔パレード
(6)星をみる人
(7)独裁者ノススメ
六弦A助(programing)、櫻井アンナ(vo)
92点
Hiroです。
今日は六弦アリスさんの7thアルバム、『Omen of Seven』をレビューします。
このCDには、“謎に包まれた7つの物語” の前兆に当たる楽曲が収録されています。
つまり、次作から順に展開していく6作のコンセプトアルバムと前作『紅蓮の少女 ~その名を呼ぶは、死神なり~』の計7作品から、“序章”、あるいは、“予告” 的な曲を集めた作品ということです。
緊迫感漂うオープニングから疾走していくメロディアス・ハード(1)「さよなら、世界」はメタラーの期待を裏切ることのないキラー・チューンで、謂われ無き罪に問われ、命を救った村人達に焼き殺された少女アリスの物語。彼女の憎悪は時を越えて生き続けるようです。
リリカルにメランコリックに展開していく(2)「骨董店 『Mystique』」、ゴシカルで気品漂う(4)「マダム・ヴァイオレット」、ヴォーカル・ラインがメロディアスでキャッチーな(5)「純潔パレード」などはお馴染みの路線ですね。勿論、曲のクオリティも高いです。サウンドはシンフォニックな中にもモダンなリフやインダストリアル的なシンセ音をこれまで以上に取り入れていると感じました。飛翔系のサビメロを聴かせてくれる(7)「独裁者ノススメ 」も最高のメロディック・スピード・メタル!!
時にシリアスに力強く歌い上げ、強力なソプラノヴォイスを披露したかと思えば、時に萌えヴォイスだったり、鼻につくような妖しい声だったり・・・と表現力豊かな櫻井アンナ嬢のヴォーカルが好きです。