血染めのハンマー
間もなく、METALLICAの8年振りのニューアルバムがリリースされます! しかし、8年って凄いよなあ。『Death Magnetic』がリリースされた時、現在11歳の長男はこの時まだたったの3歳だったわけで・・・。私も歳をとるわけだわ。
で、本題に戻ります。METALLICAのニューアルバムが凄まじい出来になりそうな予感がしています。これは根拠の無い勝手な期待ではありません。既にオフィシャルで公開されている数曲を聴いてみた上で感じた手応えなのです!
もちろん、ニューアルバムは既に予約済みです。そして、最近また彼らの過去作を聴いています。やっぱ初期の彼らも凄いなあ。
と言う訳で、今回は彼らのデビュー作『Kill 'Em All』を紹介します。当時の邦題は『血染めのハンマー』(笑) イラストが薄っぺらい、とても安っぽいジャケットですね(苦笑) しかし、内容は素晴らしきかな。若さと勢い、そして破壊力に満ちたスラッシュメタルの古典的作品です。
レビュー
METALLICA『Kill 'Em All』(1983年)
(1)Hit The Lights
(2)The Four Horsemen
(3)Motorbreath
(4)Jump In The Fire
(5)(Anesthesia)Pulling Teeth
(6)Whiplash
(7)Phantom Lord
(8)No Remorse
(9)Seek & Destroy
(10)Metal Millitia
Produced by Paul Curcio
James Hetfield(vo、g)、Kirk Hammett(g)、Cliff Burton(b)、Lars Ulrich(ds)
お気に入り度:
★★★★★ ★★★☆(8.5/10)
(1)Hit The Lights
METALLICAの原点とも言うべき、1stアルバムの1曲目。New WaveOf British Heavy Metalからの影響を撒き散らしながら駆け抜ける、スラッシュチューン。転調してからエンディングまで一気に畳み掛けるインストパートも激烈!
(2)The Four Horsemen
イントロから疾走。繰り返し刻まれていく名リフ! リズムチェンジする部分にハッとさせられます。かっこいいんだな~。しかも、そこから叙情的な展開になるなんて!! エンディングに雪崩れ込んでいくギターソロもクール! 名曲です。曲から滲み出るムステイン臭からも分かるように、元メンバーのデイヴ・ムステイン(現MEGADETH)が作曲に関わっています。
ちなみに、デイヴはMETALLICA脱退後にMEGADETHを結成するのですが、そのデビュー作『Killing Is My Business ... And Business Is Good!』において、この曲を「Mechanix」というタイトルで収録しています。MEGADETHのそれはMETALLICAのよりも攻撃的な曲調になっています。
(3)Motorbreath
疾走するリフ、リフ、リフがカッコいい、ストレートなスラッシュ・チューン。パンキッシュな香りがするところも良い!!
(4)Jump In The Fire
跳ねるようなかっこいいリフが耳を惹く、MOTORHEADっぽい曲。この乾いた感じのサウンドとアメリカンなノリがまたいいんだな~!
(5)(Anesthesia)Pulling Teeth
クリフ・バートンのベースソロによるインストゥルメンタル。最初に聴いた時、その鋭く歪んだサウンドに「これはギター!?」と思った程です。叙情的で美しい前半、そしてラーズ・ウルリッヒのドラムと激しく絡んでいく後半。素晴らしい!
(6)Whiplash
これぞスラッシュ! ザクザクと刻みまくりのギターリフ、乾いたヴォーカル、そしてクライマックスに向けて雪崩れ込んでいくギターソロ・・・と、アドレナリン全開の必殺チューン。
(7)Phantom Lord
デイヴ・ムステインが関わっているせいか、アグレッシヴかつ複雑なリフで攻めまくっています。割とストレートに展開していくスラッシュ・チューンかと思いきや、中間部でスローダウン。アルペジオがダークで妖しい雰囲気を放っているのも、ムステインっぽくていいですね。
↓ METALLICAとデイヴ・ムステインの共演!! 凄ええええ!! ↓
(8)No Remorse
切れ味抜群のリフ!リフ!リフ!で疾走する隠れた名曲。後半更にスピードを上げて突き進む怒涛の展開に胸アツ!
(9)Seek & Destroy
このアルバムの中で最もキャッチーなミッドチューン。ポイントはBメロからテンポ良くサビに入っていくところ。中盤の疾走パートもクールです!! 今でもライヴで大合唱が起こる程の人気曲。
(10)Metal Militia
アルバムのラストを飾るのは、最初から最後までアグレッシヴに爆走する怒涛のスラッシュ・チューン。リリース当時の邦題は「メタル軍団」!! そんな軍団があったら入りたいっ。
ジェイムスの声が若いッ! サウンドプロダクションもお世辞にも良いとは言い難いですし、ジェイムスのヴォーカルは吐き捨て型ですが、衝動性に満ちた荒削りなスラッシュメタルが展開されていきます。しかも、NWOBHMの影響を強く感じさせるところもポイントです。心地好くヘドバン出来るリフが満載なので、最近METALLICAを知った方にも是非聴いてもらいたいです!