SLAYER『Show No Mercy』(1983年)
(1)Evil Has No Boundaries
(2)The Antichrist
(3)Die By The Sword
(4)Fight Till Death
(5)Metalstorm/Face The Slayer
(6)Black Magic
(7)Tormentor
(8)The Final Command
(9)Crionics
(10)Show No Mercy
Produced by Brian Slagel
Tom Araya(vo/b)、Jeff Hanneman(g)、Kerry King(g)、
Dave Lombardo(ds)
お気に入り度:
★★★★★ ★★★(8/10)
今日はスラッシュ・メタル界の帝王SLAYERのデビューアルバムを紹介します。理由は、久々に無性に聴きたくなったからです(笑)!
SLAYERは1981年に結成された、ロサンゼルス出身のスラッシュ・メタルバンドで、METALLICA、MEGADETH、ANTHRAXと並ぶスラッシュ・メタル四天王の一つです。この四天王の中で最も邪悪なのが、このSLAYER。最もファストでヘヴィでダークなサウンドをやっているのがSLAYERなのです。
黒魔術的なジャケットと、曲名・・・!!
今から30年以上も前に、このような禍々しくてクールなスラッシュ・メタルがあったとは驚きですね。昔、メンバーが雑誌のインタビューで言っていたのですが、「ハードロックを倍速で演奏したらカッコ良くなった」と。それがバンドの方向性を決めたようですね。
作品には『邪悪』で『不穏』な空気が充満しています。荒々しいリフで疾走しながらも、時に顔を覗かせる湿り気を帯びた旋律にはNew Wave Of British Heavy Metalからの強い影響が伺えます。
(8)「The Final Command」では後のSLAYERではまずあり得ない、ジェフとケリーのツインリードが聴けますし、(9)「Crionics」の後半のインストパートはかなりIRON MAIDENしています! これらの曲に限らず、SLAYERは実はギターのリフは意外にキャッチーだったりもします。
名曲(2)「The Antichrist」、(3)「Die By The Sword」、そして(6)「Black Magic」は最高です!! これらの曲を聴けば分かりますが、曲の緩急のつけ方だったり、急に転調して行く展開だったり、不協和音で奏でられる不気味なリードという彼らのスタイルはこの時点で既に確立しています。