Hiroです。
今日もCD整理中に遭遇した懐かしのCDを紹介していきたいと思います。
その名もLEGEND。
女性ヴォーカルをフィーチュアした、ブリティッシュ・プログレの5人組で、知る人ぞ知るって感じのバンドですかね。
昔、伊藤政則氏の『POWER ROCK TODAY』というラジオ番組で彼らの曲がかかり、無名ながらもその美しいサウンドに衝撃を受けたマニアは輸入盤店に殺到・・・したかどうかは分かりませんが、とにかく輸入盤が売れまくったらしいです。
水面から剣(聖剣エクスカリバー?)を掲げる腕が真っ直ぐに伸び、その周囲には波紋が広がっているという、アーサー王伝説を彷彿させるような神秘的なアルバムジャケットも印象的でした。
かく言う私も輸入盤を購入。
その後少し経ってから、国内盤がリリースされることになり、しかもボーナストラックを追加収録していることもあり、そっちも買いました。
アルバムを買って分かったことは、アルバム・タイトル・トラックでもあるCDの1曲目、これだけが奇跡だったんだなということ。
後で詳しく述べますが・・・。
彼らの作品は2ndアルバムまでは国内盤でリリースされ、その後の消息は不明。
(当時はネットがなかったので調べようがなかった)
今回レビューするに当たって、調べてみたところ、2013年頃まではアルバムもリリースして活動していたようです。
今回約20年振りにこのCDを聴き直してみましたが、正直言って内容はかなり厳しいものがありますね・・・。
レビュー
煽るキャッチコピー!
解説はキャプテンこと、和田誠氏。
LEGEND『Light In Extension』(1991年)
(1)Light In Extension
(2)Hold The Flame
(3)Night Shade
(4)Windsong
(5)Pipes Of Pan
(6)The Chase
(7)Lament
(8)Evidence Of Autumn
-bonus-
(9)Storm Warning
Dabbie Chapman(vo)、Paul Thomson(g)、Steve Paine(key)、Ian Lees(b)、Chris Haskayne(ds)
Produced by Steve Paine & Jon Moreau
お気に入り度:
★★★★★ ☆(5.5/10)
バンドの中心メンバーであるスティーヴ・ペイン(key)を中心に作られた彼らの楽曲は叙情派プログレという感じで、キーボードやギターのメロディセンスはなかなかのものだと思います。
叙情的かつクサいメロディ・牧歌的な雰囲気・ファンタジックな歌詞・幻想的な女性ヴォーカル・・・と、マニア御用達の愛すべきB級プログレになりそうな要素は揃ってはいるのですが、残念なことにヴォーカルが致命的に弱い!!
ブリティッシュプログレ界の歌姫アニー・ハズラムを彷彿させるデビー・チャップマンのヴォーカルは透明感があって、雰囲気は出ているのですが、音程が不安定で、表現力にも乏しく、正直あまり上手くないです。
あと、ヴォーカル以上に致命的なのがドラム。
ドラムがワンパターン過ぎる。
それだけならまだしも、どの曲でも「タカ・タカ・タカ・タカ・タカ・タカッ」というフレーズをぶち込んで来て、1曲なら良いアクセントになるかも知れないのですが、全ての曲でやられると非常に耳障りでイライラしてきます。
(7)「Lament」のような静かな大作でもおかまいなしにやってるので、完全に曲の雰囲気をぶち壊しています。
誰か、止めろよ!!
そんな訳で、本作はまだまだやりたい事と実力が伴わなかったり、洗練されていない楽曲など、改善の余地がたくさんあり過ぎる作品なのではありますが、なぜ今回このブログで取り上げたのかといいますと、
奇跡の1曲 があるからなんですね!
それがCDの1曲目であり、アルバム・タイトル・トラックでもある、
「Light In Extension」。
この曲をラジオで聴いて、マニアは輸入盤店に走った!
そしてアルバムを全部聴いた後で打ちのめされた・・・!
幻想的で美メロ・クサメロがプンプン漂うこれは間違いなく名曲!!
幸いなことに、YouTubeにこの曲のライヴ映像がオフィシャルでアップされていたので貼っておくので、チェックしてね!!
何か、雰囲気が70年代っぽいですね!
カラフルなレーザーとストロボが飛び交い、パイロが炸裂する、視覚的にもこれは凄いですね!!
その他でお薦めなのが8分台の大作(4)「Windsong」で、叙情的なフレーズがたまらないですし、民謡フレーズも登場するインスト・パートも聴き応えがあります。
美しいピアノで始まる、秋の訪れを表現した(8)「Evidence Of Autumn」の泣きの展開もマニアにはたまらないでしょう。
気になったマニア諸氏はチェックしてね!!