TVアニメ『はなまる幼稚園』。
先日はオープニング曲を紹介しました。
さて今日は『はなまる幼稚園』のベストCDの中から、超オススメの1曲をご紹介したいと思います。はっきり言って、私はその曲を聴きたいが為にこのベストを購入したようなものです。私がロックやプログレというジャンルの音楽を楽しむようになってから、かなり長い年月が経ちました。その間、たくさんの素晴らしいアーティストや楽曲に出会いました。
しかし、まさか!
プログレで萌える日がやって来るとは思ってもみませんでした!!
今日は高垣彩陽さんのキャラソンにして、プログレッシヴ・ロックでもある唯一無二の名曲「キグルミ惑星」を紹介します!!
まずこの曲は『はなまるなベストアルバム childhood memories』というCDに収録されています。CDは2枚組で、Disc1はヴォーカル曲(キャラソン)、そしてDisc2はサウンドトラックという構成。
「キグルミ惑星」はそのCDの中でもひときわ異彩を放っています。6分43秒もある、ドラマティックなプログレ曲なのです。と同時に、この曲は高垣彩陽さんが声を演じている、柊という女の子のキャラクターソングだったりもするのです。高垣彩陽さんは武蔵野音楽大学で声楽を専攻していたことがあります。それはそれは素晴らしい歌唱力の持ち主なんです。特筆すべきはこの曲の中で彼女は、キャラクターのチャイルドヴォイス・オペラティックなソプラノヴォイス・台詞・・・と全ての声のパートをこなしています。その表現力が凄まじいです。この曲の世界観は彼女にしか表現できなかったでしょう。7分近くある大作なのですが、作曲者のコジマミノリ氏によれば、これでも随分と削ったのだとか。実は制作過程の段階では幻の20分ヴァージョンなんてのもあったらしいです。これ、凄く気になりますッ!!
曲はオペラティックなソプラノヴォイスで「ご~き~げ~んよう~」とドラマティックに幕け。その後、ピアノをバックにキャラ声が淡々と歌う。やがてバンドが入り、一瞬アグレッシヴになるキャラ声。そして、静かに優しく歌い上げるサビ。このメロディがまたやたらとクサい・・・! サビが終わると台詞に突入。台詞のバックで奏でられるサウンドもドラマティック! そして、あやひーの全身全霊を込めた本気のソプラノが炸裂!! 凄えええええ~っとしか言い様がありません!! 鳥肌モンです。その美声の余韻に浸る間もなく、曲は緊迫した展開に。再び台詞が入り、スペーシーなキーボードがミュイーンと鳴り、変拍子のリズムが登場し、それはまさにプログレ! ネオ・クラシカルなフレーズを奏でるキーボードに酔っていると、突然そこにハードなギターが乱入し、情熱的なソロを弾きまくると同時に疾走開始。ドラムもドコドコ! 熱いぜ! 転調してからの展開もクールだ。特に、歌メロが素晴らしいなあ。最後はオルゴールの音色をバックにサビをしっとりと歌い上げ、静かに余韻を残しつつ、エンディングを迎える・・・!!
アニメの曲にしてはやたら濃い曲だとは思いませんか(笑) 参加しているミュージシャンも凄いですよ。ギターは筋肉少女帯の橘高文彦氏、ドラムにはNOVELAやSEX MACHINEGUNSなどのバンド・ミュージシャンをサポートしてきたヴェテラン・ドラマーの下田武男氏が参加しています。
高垣彩陽さんが声で表現できることを曲の中に全部入れてしまおうという、曲作りの発想やアイディアが素晴らしいですよね。この曲に出会えて本当に良かったです。そして、いつの日か20分ヴァージョンの完成形が聴ける日が来るのを願って止みません。
柊(CV:高垣彩陽)
「キグルミ惑星」(2010年)
お気に入り度:
★★★★★ ★★★★★(10/10)
残念ながら、iTunes Storeでは取り扱っていないのですが、下記のリンク先では配信版を購入することができます。是非!!