『虹村兄弟 その3』
今回は原作を読んだ時から凄く好きな内容です。第4部の初期のクライマックスシーンと言っても過言ではありません! 毎回の様に言ってますが、とても30分とは思えない濃密なジョジョタイムでした。
満身創痍になりながらも、何とか虹村形兆との闘いに勝利した仗助。早いとこ、この家から出たいのですが、康一は『弓と矢』を探して破壊しないと、また他の誰かが死ぬかもしれないと言います。やるときはやる、正義感の強い康一君。
屋根裏部屋に続く階段を上っていくと、何かの動物が鎖に何か繋がれている様子。部屋の奥の壁には『弓と矢』がかけられています。いざ、踏み込もうとしたその時、何者かの腕が康一の足首を掴む!!
驚く仗助と康一。そこへ虹村形兆が現れて、解説と回想シーンが始まる。この奇妙な生物こそが、形兆と億泰の父親なのだ! 父親は昔、金のためにDIOに仕えていた。DIOの手下になる時に不死身の細胞、通称『肉の芽』を埋め込まれてしまい、そのDIOの死によって肉の芽が暴走! 不死身のただ生きているだけの肉塊と化してしまったのだ。
DIOによって運命を狂わされた虹村家。形兆は不死身の父親を殺してくれるスタンド使いを探すために『弓と矢』を使っていたことが判明します。
父への憎しみを顕に、「DIOに魂を売った自業自得の男」と言い、また父親だからこそ「フツーに死なせてやりてぇ」と涙する形兆兄貴。
空き箱を引っくり返して、ゴソゴソやっている父親にブチ切れる形兆。空き箱に何かの破片を発見した仗助はクレイジーダイヤモンドでその破片を直す。修復されたそれは家族の写真だった・・・! 号泣する父親。うう、こちらも泣けました。
弟の億泰がもうこんなことは止めにしようと、兄形兆を説得しようとするのですが、もう後戻り出来ないと断言する形兆。このあたりのやり取り、特に億泰役の高木渉さんの「あ、兄貴ィ」という台詞の演技が素晴らしいです。
そんなことをやっていると、コンセントから電気と同化したスタンド『レッド・ホット・チリ・ペッパー』が!! 億泰を庇い、身体を貫かれる形兆。そして、『弓と矢』と一緒に電気となってコンセントの中に引きずり込まれてしまう。
形兆の死。億泰の台詞がまた哀しい。「兄貴はああなって当然の男だ。まっとうに生きれるはずがねぇ宿命だった」「でも、兄貴は最後にッ! 俺の兄貴は最後の最後に俺を庇ってくれたよな~っ!」
観終わった時は汗びっしょりでした。それにしても、形兆はいいキャラクターしてる。もっと彼が活躍するところを見たかったですね。ここで退場するにはもったいないと思うのは私だけでしょうか。
この後、杜王グランドホテルにいる承太郎にレッド・ホット・チリ・ペッパーの本体からの警告の電話がかかってくるシーンと、アニメのオリジナル展開で億泰が学校に行くのに仗助を迎えにくるシーンがありました。この構成は凄いっス! スタッフさん頑張ってる!!
色々あったけど、億泰と仗助は友だちになります。億泰の人懐っこい性格好きです。