仗助・ジョセフ回~透明の赤ちゃん登場~
レッド・ホット・チリ・ペッパーの音石明は逮捕され、現在服役中。当時から思っていましたが、チリ・ペッパーはボロボロってことですが、電気がある場所に行けばすぐに復活できるんじゃないのかなあと。まあ、承太郎のことが恐ろしいので、出所してからも大人しくしていたとしましょう。
さて、<弓と矢>は無事に回収されました。今後はSPW財団の管理下の元、研究が進められるようです。町中で広げちゃだめっしょ。
今回の内容。冒頭は、仗助の父であるジョセフが仗助の母(朋子)に会いに行くというもの。会いに行くというのは正しい表現じゃないですね。遠くから見るだけというものです。
仗助曰く、「あんたが会いに行ったって、お袋は幸せじゃねーよ」
自分はジョセフのことをいきなり父とは呼べないこと、お袋を見たらすぐにアメリカに帰って欲しいことを伝えます。かなり気まずい雰囲気です。そりゃそうですよね。仗助にしてみれば、16年も自分達のことを放っておいて、突然目の前に現れた人物が父親を名乗ってもどう接していいのかが分からないのでしょうね。
ふと気がつくと、ジョセフの姿はありません! ジョセフはいつの間にかに北海道行きの長距離バスに乗ってしまったのでした。耳も遠くなり、認知機能も低下しているジョセフ。
何とか、バスに追い着き、ジョセフをバスから降ろした仗助。その時、ジョセフの周りで奇妙な出来事が起こり始めたのです。何かがジョセフのズボンを引っ張ったり、杖を移動させたり、地面に手の跡が出現したり、笑い声が聞こえたりするのです。しかし、仗助はジョセフの言うことを、痴呆老人の幻覚や幻聴と思い込んでしまうのでした。
透明な何者かに襲い掛かろうとする野良犬! ジョセフのスタンド、<ハーミット・パープル>が発動し、透明な者を保護します。それは大きさや体型から言っても、<透明な赤ちゃん>なのでした。
なぜ赤ちゃんが透明なのか? スタンド攻撃を受けているのかという仗助の疑問に対してジョセフは言います。この赤ん坊自身がスタンド使いで、無意識に本能で透明になっているのではないかと。母親を探さなければならないとして、とりあえずは服やオシメやミルクを用意しなければなりません。町に繰り出す仗助とジョセフ。
漫画家と編集者との間で行われる、原稿の受け渡しのシーンがさり気なく挿入されていました! この漫画家はもしや・・・? こいうサービスカットは大歓迎です。
赤ちゃん用品を買いに来たジョセフですが、オムツと哺乳瓶と乳首には膨大な種類があって、それぞれに長所と短所の特徴があるという薀蓄説明を受け、混乱してしまい、結局全部買ってしまうのでした。総額13万6千870円!!
ベビーウェアを着せて化粧をすることで、透明の赤ちゃんを視認出来るようになりました。
と思ったのも束の間、赤ちゃんは自分が身につけている物をはじめとして、周囲の物までをも透明にし始めたのでしたッ! 赤ちゃんの精神不安やストレスが原因だと考えるジョセフ。透明になっている赤ちゃんが乗るベビーカーの一部も透明になったため、事情を知らない一般の人にとっては、そこにガラクタが置いてあるようにしか見えず、通行人がそこにタバコをポイ捨て! すかさずジョセフが飛び出して庇いますが、その衝撃でベビーカーは坂道を下ってしまいます!! 仗助はジョセフがこんな大事な時に勝手に転んで、その衝撃でベビーカーが走り出したのだと、完全に誤解しています。
坂道を下りながらも、赤ちゃんの、“透明にする力” は更にパワーアップ。ベビーカーが全て透明になり、しかも走行している周囲の地面までもが透明に!
最後には水中へ落下・・・! <透明>が<水の中>に落ちた!
慌てて、飛び込む仗助。しかし、赤ちゃんは動かないのか全く音も聞こえず。探しようがありません。ジョセフが仗助に声をかけますが、仗助はジョセフの行動を誤解したままなので「やかましいッ! あんたはすっこんでなよ」と暴言を吐いてしまいます。
「こいつがヨタヨタしていたからこうなったんだぜ」
「このイイカゲンな男が俺の父親だと?」
「イイカゲンだからお袋を16年もほっておいて平気だった」
すると、ジョセフ・ジョースター仗助のそばに来てこう言ったのです。
「わし、これからぬかもしれんから、その時は君の母さんに・・・よろしく伝えてくれよな」
そして、ナイフで自分の手首をスパーッ!!
驚愕する仗助にジョセフは淡々と説明します。血液で水に色をつけているのだと。血の色が透明になっていく中心に赤ちゃんがいるという訳です。
赤ちゃんを無事に保護した!!
「カッコつけたかったんじゃよ。おまえの前で」
見たこともない他人の子供のためにここまでするジョセフの覚悟と機転の利かせ方に、感動する仗助・・・! 父と子の心が初めて通った瞬間でした。
感想
認知症になり、身体もよぼよぼ。かつての面影は今はどこに、といった感じのジョセフ。しかし、スタンドを発動させて赤ちゃんを野良犬から護るシーンはやはりカッコいいですね。よぼよぼじいさんが、スタンド発動でシャキッツ! ビシッ! その後、2人で赤ちゃんに服を着せたりメイクをしたりするところは仲良しな感じに描かれていましたよね。2人の共同作業って感じもありました。赤ちゃんが水中に落ちた時、仗助はジョセフのことを軽蔑していますね。これは仗助の完全な誤解なのですがね。何にせよ、ジョセフの機転の利かせ方がクールでカッコいいです。往年のジョセフここにあり、と言ったところでしょうか。戦いの年季ってヤツね!! 雨降って地固まるとはまさに今回のエピソードです。この赤ちゃん、結局ジョセフの養子になるんですよねー。原作を読んでいた当時は、後で母親が出てくるんじゃないかとか、後の○部の主人公になるのか、など伏線があるのかと思っていましたが、何もありませんでした。