今日はジョン・ノーラムの2ndソロ・アルバムを紹介します。
ご存知のように彼はEUROPEのギターリストで、世界的に大ヒットした3rdアルバム『The Final Countdown』を後に音楽性の違いでバンドを脱退します。
具体的に言えば、EUROPEの曲がポップになり過ぎたことや、アルバムの大ヒットによりアイドル視されるようになり、彼がそれに疑問を持つようになり、それが脱退への引き金となったようです。
1987年にソロ転向後の初の作品『Total Control』をリリースし、その後はDON DOKKENのアルバムに参加しています。
2003年、再結成EUROPEに参加して現在に至っています。
この2ndソロ・アルバムは1992年にリリースされました。
ヴォーカリストに“The Voice Of Rock”こと、元DEEP PURPLEのグレン・フューズを迎え、DON DOKKENで一緒だったピーター・バルテスやビリー・ホワイト(ゲスト)も参加して、本作の脇をガッチリと固めています。
また、盟友ジョーイ・テンペスト(EUROPE)が「We Will Be Strong」でゲスト参加して、一聴して彼と分かる魅力的なヴォイスを聴かせているのも見逃せません。
レビュー
JOHN NORUM『Face The Truth』(1992年)
(1)Face The Truth
(2)Night Buzz
(3)In Your Eyes
(4)Opium Trail
(5)We Will Be Strong
(6)Good Man Shining
(7)Time Will Find The Answer
(8)Counting On Your Love
(9)Endica
(10)Still The Night
(11)Distant Voices
Produced by John Norum & Wyn Davis
John Norum(g)、Glenn Hughes(vo)、Peter Baltes(b)、Hempo(ds)
お気に入り度:
★★★★★ ★★★★(9/10)
(1)Face The Truth
ギターリフが超絶カッコイイ、ハードロックの王道を行く疾走チューン!
気持ち良い位に弾きまくっているジョンのギターが最高っす!!
グレン・ヒューズのソウルフルなヴォーカルもたまらん!
この爽快感!お薦めです!!
(2)Night Buzz
キャッチーなリフが耳に残るミドル・チューン。
とは言うものの、あくまでも主役はジョンのエッジの効いたハードロック・ギターとグレンのヴォーカル。
(3)In Your Eyes
切なさ溢れる歌メロが胸をかきむしるバラード!
間奏部分で炸裂する泣きのギター・ソロも絶品!!!
(4)Opium Trail
THIN LIZZYのカヴァー。
原曲に忠実にカヴァーしています。
この独特のリフは聴く度にクセになります。
隠れた名曲ですね。
(5)We Will Be Strong
盟友ジョーイ・テンペスト(EUROPE)がメイン・ヴォーカルで参加。
この曲ではジョンもヴォーカルをとっています。
ポップでキャッチーで親しみ易い名曲!
ジョーイの声質のせいでこの曲だけアルバムでは浮いている(そりゃそうだ。)
アルバム中、ここだけはまんま、EUROPEだね~。
(6)Good Man Shining
グルーヴ感たっぷりのミドル・チューン。
グレンのソウルフルなヴォーカルが熱い!!
(7)TIme Will Find The Answer
これも名曲でまず、イントロの泣きのギターにやられます!
ブリティッシュというか、ケルトを感じさせる叙情的なギター・リフが強烈です!
歌メロもメロディアスで素晴らしい!
DON DOKKENでジョンと一緒だったビリー・ホワイトがリズム・ギターで参加。
(8)Counting On Your Love
叙情的な泣きのギターとグレンのソウルフルなヴォーカルの響きが熱いミドル・チューンで、いかにも欧州産ハード・ロックって感じです。
(9)Endica
ジョンがエモーショナルに弾きまくっている叙情的なインストゥルメンタル。
3分にも満たない曲ですが、ジョン・ノーラムのギター・プレイの魅力が詰まった1曲です。
(10)Still The Night
グレン・フューズが以前参加したプロジェクト<PHENOMENA>からのセルフカヴァーです。
彼の優しいヴォーカルとジョンの甘美なギター・リフが最高にマッチしてますね。
(11)Distant Voices
アルバムのラストを飾るのはキャッチーな歌メロが印象的なアップテンポのハードロック・チューン。
もちろん、ジョンもハードで叙情的なソロを弾きまくってますよ!!
熱い曲だ!
まとめ
1曲目の「Face The Truth」のリフが聴こえた瞬間に鳥肌が立ちました・・・!
最後まで素晴らしい楽曲で構成された、最高に素晴らしいアルバムで、これぞ叙情ハード・ロックの大傑作であると断言します!!
ヨラン・エドマンがヴォーカル参加していた前作に比べれば、サウンドやメロディの北欧色は減りました。
それはグレン・フューズのソウルフルなヴォーカルのせいだとも言えそうですが、ゲイリー・ムーアを師とするジョン・ノーラムのギター・プレイとグレンの渋い声が奇跡の融合!
しかも、全曲が非常にクオリティの高い出来です。
叙情的なハードロックが好きな方には是非チェックしてもらいたい作品です!!!
ジョンのギター・プレイのセンスには素晴らしいものがありますよ。